その1人でも町を歩いたら視線を集めちゃいそうな子が



…同じ顔でもう1人いるのだ





『えー誰!?超可愛い~!』


『双子ちゃん?』



まずはこのクラスの中でも目立っている女の子の集団がその子たちに近づいていった






『ねえ、おねーさん』

『このクラスに千堂彼方っているよね?』





女の子達の声は低くもなく高くもない声なのに

キャアキャア騒がしい教室の中でしっかり響いた








『彼方君?…彼方君なら先生に呼ばれて職員室に『何この騒ぎ』




その双子の後ろから

今まで先生に呼ばれていた彼方が帰ってきた





その間私はずっとその様子を見つめていた






『『あ、彼方兄ちゃん!』』




くるっと彼方の方に振り向いた双子






『…誰?』





彼方はうっとおしそうな顔で答える