PURE~君想う空~

直樹君、あなたの残してくれた家族の絆は、今もこうして、大事に育ててるよ。

あなたと出会っていなかったら、多分、こんな笑顔で毎日を過ごしていなかった。


改めて、言わせてね?


『有難う』と……。

「亜紀、そろそろ来るんじゃないの?」

「だね。やだ、あたしスッピンじゃん。髪もボサボサだし。あと、やっといてねぇ。」


エプロンを外して、2階の自分の部屋へと走った。