【短】叶うなら

「・・・分かんないのかよ・・・」




「このこと、考えといてね・・・」





次の日も。また次の日も哲也さんは、あたしの前には現れなかった。





どうして・・・?




TRRRR...TRRRR...




電話にも出てくれない。




加奈子に繋いでもらって、やっと会うことが出来た。





「哲也さん・・・」




言い終わらないうちに哲也さんは、部屋を出て行こうとした。




「待って・・・!」





とっさにあたしは、哲也さんの腕をつかんだ。