これが取り返しのつかないことになるとは
思ってもなくて、
そのまま結局その場で所長も交えて、
山科のこと話したりしてた。
途中山科が現場から
一旦戻ってきたりしたもんだから、
山科のクミちゃんに対する態度も
垣間見たりした。
そして、
所長に冷やかされて
恥ずかしそうにしながらも
笑ってるクミちゃんの姿を見て、
オレは現場に出て・・・。
結局、仕事納めの彼女に
感謝の気持ちも
お別れも言えないままだった。
クミちゃんの連絡先を知ったオレは
ただ安心してた。
クミちゃんが現場を離れるその時
オレの姿を探していたことや、
その週末に彼女の身に起こってしまうこと、
オレの連絡先を知らないままで
相談できない彼女が葛藤してたこと、
何一つ知らないまま、
大阪へ・・・家族の元へと帰ったんだ。
