ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~




オレはその事実を
自分の中に迎えることができなかった。

1人でそれを抱えることができそうになくて



「所長に言っちゃダメ?」



ってオレってサイテーなヤツ・・・。



「やっぱり・・・
こんな面白い出来事ないですもんね・・・。
 でも、私が現場から居なくなるまでは
黙っててくれませんか?」

「できれば・・・
また相談に乗ってくれませんか?」


そんなクミちゃんの言葉を
どこか遠くに聞いていた。





そして、なんの答えも出さないまま、
翌日を迎えてしまった。