先日来た時と違うのは、今日はすっかり日が沈んでいたということ。 あの日見た燃えるような紅い満月ではなかったけれど、 有明月といわれる少し細くなったその月は、優しい光でオレ達を見守ってくれていた。 繰り返したキスのせいで、オレの中の欲望の塊はもう爆発寸前だった。 「ちょっと、他にも人がいるから・・・」 と制するクミちゃんに触れつつ、車を移動させた。 今夜は、彼女の漏らす吐息や、なめらかな肌や、柔らかい胸のすべてが、いままでよりも色っぽく感じた。 オレは指と唇で、彼女を求め続けた。