そんな空気を断ち切るように、急にアキラがごそごそと車のオーディオをいじり始めた。 「この曲やねんけどな。」 そう言ってイントロが流れはじめた曲は私には馴染みのない曲。 アキラの言葉が続く。 「クミちゃんの過去の恋の話聞いてて、この曲ぴったりくるかな、って思ってん。」 「なんや後ろ向きな気ぃはするんやけどな。」