~~~クミside~~~
左手はアキラに委ねたまま、マイクとビールジョッキを代わる代わる持っていた私。
『彼氏』
という言葉に違和感はあっても、やっぱりアキラが愛しい人であることには変わりはなく、
相変わらずとても上手に優しい声で歌ってくれる彼の姿を目に焼き付けるように見ていた時だった。
『チュッ』
って唇にふわっと触れられた一瞬。
私はあまりに突然の出来事に目を閉じることも忘れていた。
するとすぐに
「普通にキスしてしもぉた。」
ってちょっと恥ずかしそうに言うアキラが居て、二人して照れてそして笑いあった。
