~~~クミside~~~ 雨の合間にこっそりと家を抜け出し、アキラの車の助手席へと滑り込む。 今夜は山の方へ車を走らせてもらった。 車通りも人通りも何にもない静かな静かな場所へとたどり着きその闇の中に停車。 私がそこでぽつりぽつりと話したのは、私が病気だった頃のこと。 ほんの半年前まではその状態だったのだから不思議なことだけれど・・・。 その頃のことも含めて『久美子』っていう存在をもっと知って貰いたかったんだ。 だから自分でさえあやふやな記憶ではあるけど語り始めた・・・。