幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?







あたしは慌てて手元の紙をクシャッと丸めて、皆と同じように後ろを振り向いた。
ごまかすなら、右にならえ、だ。






もちろんそこには作り付けの棚しかない。






「……あ、ああ。すまない」






やっと耀太が落ち着きを取り戻したらしく、咳ばらいが聞こえて、もう芝居はいいかとほっと胸を撫で下ろしながらあたしも前を向き直す。






なのに……!






「先生、もしかしてクモ女見て笑ってんの?」






1番最初にあたしを“クモ女”と命名した淳弥が、そんなあたしを指差した後、ケラケラと笑い出した。






それが再びツボにはまったのか、「ク、クモ女…」と、肩をワナワナ揺らしだした耀太。






………淳弥め、余計なことをっ!






顔を歪めて引き攣り笑いを浮かべるあたしが可笑しいのか、下を向いて笑う耀太につられたのか、不本意ながら“クモ女”ネタで再びクラスは爆笑の渦に包まれた。





クッソ〜〜〜!!
元はといえば全部アンタが黙ってたのが悪いんじゃん!!!



事前に知ってたらあんな失態やらかすこともなかったのにぃぃぃ!






悔しい〜〜〜!!!







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