「あれ?新しい担任は?」





早速耀太話に花を咲かせてる園子達に、ニヤニヤ顔の瑞穂が尋ねている。





そんな顔してたらバレちゃうじゃん!






ヒヤヒヤしながら様子を伺っていたけど、誰もその顔にツッコむ人は居なかった。
というより、皆同じような顔してるんだもん。






「多分職員室かな……。
それより2人とも見た?見た?先生の顔!」






うん。小さい時から何度も見てるよ。






「あんまり見てないんだ……。なにせ頭にクモのせてたから……」






半ばやけくそで頭を指差すあたしをまたひとしきり笑った園子達は、涙の溜まった目を擦りながら言った。






「絶対見たらビックリするよ!もうちょっとで来るんじゃない?」






いやいや、ビックリなんてもんじゃなかったし……






苦笑いを浮かべて、園子達が熱い視線を送るドアへと視線を走らせた。






そのとき……







「あっ!先生来たぞ!」






と、廊下から誰かが叫んだ。






ドキッ−−







あたしはとっさに用意していた紙を握りしめた。







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