そう呟いたあたしを、再度瑞穂は小突いた。






「いい加減、現実を受け止めろ!
耀太は今日からうちらの担任なの!」






「た、担任……!?」






そっか、そうだよね……


担任、か……






「はっ、はははっ」






「……ちょっ、マジで大丈夫!?」






いきなり笑い出したあたしを、今度は心配げに覗き込んでくる瑞穂。






「耀太があたしの担任だって……
こんなの笑うしかないじゃん……」






「気持ちはわかるけど、今回ばかりは現実逃避なしだからね?
5組の担任は楓の耀太なんだよ?」






別にあたしのじゃないけど……





「うん……、わかってる…」





耀太が担任なのは逃れられない事実。
それはしかたないこと。






自分にそう言い聞かせて、重い腰を上げた。






「あたしが考えなきゃいけないのは、今からどう付き合っていくか、だね…」






「付き合う!?えっ、まさか耀太にコクるの?」






目を丸くしてぴょんと立ち上がった瑞穂を、今度はあたしが小突いた。






「違うよ!2人の関係をバラすかどうかってこと!!」





ったく………
頼りになるんだか、ならないんだか……






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