『来たるべき時』−−−





この言葉の意味は、きっとあの日、耀太が言ってくれた言葉に繋がってるんだと思う。






『俺の秘密は……


樋口には申し訳ないけど、最愛の彼女が出来たことかな。


その人とは幼馴染みなんだけど、やっと最近彼氏にしてもらえたんだ。


俺は彼女を一生愛していくつもりだし、もちろん、将来俺の嫁さんになって欲しいとも思ってる。


次のクラス会では、ちゃんと皆にも紹介したい。


俺にとって、最高で最愛の人だから……』







気づいたら、あたしの目にはあの時と同じように涙が溢れていた。






「おいで……」






でもあの時と違うのは、こっそり瑞穂に隠れて泣かなくていいこと。





「……っ……耀太ぁぁ」






そして、温かい彼氏の胸に、ぎゅっと抱きしめてもらえること。






「泣き虫……」



「……だって…」






こんなの2回もプロポーズされたようなもんでしょう?






ここで泣かずにいられるかっつうの!







恋人としてはまだまだ歴史が浅いあたし達だけれど、これからいっぱい素敵な思い出を耀太となら一緒に紡いでいけると思う。






そしていつかは−−−






「あたし一人娘だから、藤村 耀太になるかもよ?」



「そんなの望むところだ……」





ちゃんと自分の給料で車代金を支払ってる耀太のお嫁さんになりたいと思うあたしなのでした。









(今度こそ……)
【THE*END】








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