たらふくお寿司を食べて、あたしがまったりしていると、




「母さん、耀太は何時頃になるって言ってたんだい?」




ちびちび焼酎を飲んでた父親が、時計を見ながらおもむろに口を開いた。




「8時前には必ず行きますって言ってたけど?」



「なんだ、じゃあ、もうすぐだな……」




…………へぇ、もうすぐ8時かぁ…、テレビ何があったっけ?




………って!!



「もう8時なの!?ヤバいじゃん!!」




いきなり慌てだした娘に、キョトンとなる両親。




「なにがヤバいの……?」



「宿題よ、宿題!!」




どたどた階段を駆け上がって行くあたしを見て、「宿題……?今さら……?落ちこぼれだから……?」と、失礼なことを呟きつつ、母親はしきりに首をかしげている。







バタン−−−




勢いよくドアを開け、ついでに時計を確認すると、あと10分で8時になるところで。





「ヤバい!ヤバい!
これじゃあ、マジで告白なんて場合じゃないかも…っ…!」




慌てて机に駆け寄ったあたしの足に、何かが触れた。




「……周期表………?」




それは受験勉強中、あたしが壁に貼っていた元素の周期表で、何かの拍子に取れてしまったらしい。






そのままゴミ箱にポイしようとして、そこであたしは、





…………ん?





あることに気づいてしまった−−−








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