「いやいやいや、耀太はともかく、あたしはなんにもしてないですから……」



「そんなことはないわ。
石橋さんに、色々助言してくれたんでしょう?
楓にはっぱかけられたから、俺もお前らを放っておけなくなったって。
あたし達がちゃんと結婚するまで、しっかり見張っておくって。
そう言われて、祥ちゃんもなんだか嬉しそうだったのよ」




…………はっぱ?
って、芝生……のことじゃないよね……?
あたしなんか耀太に言ったっけ……?



とういより、言いすぎてて、どれのことかわかんないや。





まぁ、いっか…、なんてあたしが一人納得していると、先生が急にイタズラっぽい笑みを浮かべてあたしの方へと顔を寄せた。





そして唐突に、とんでもないことを言い出した。





「好きなんでしょう?
石橋さんのこと」



「…………え゙っ…!?」



「見てればわかるわ。
だって石橋さんの話題が出ている時だけ、楓さんの目が輝くんだもの」






な、な、なんですと!?
目が輝く?誰の?あたしの?





…………って、
えええ〜〜〜〜!?!






思わず絶句して立ち上がったあたしの顔は、ううん、全身は、見事に真っ赤で。




今さら、気のせいです、なんて言い訳がとても通用するとは思えなかったけれど。





「き、気のせい、です……」





一応、言ってみた。






結果……



ふふっ、なんて軽〜く一笑されたけどさ。





恐るべしっ…!
保健室の白雪姫。






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