幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?






あたしのカウンセリング効果(?)があったのか、耀太はぽつりぽつり、その日あったことを教えてくれた。





「あの日、朝から電話がかかってきたんだ。
ここ2日音信不通だった祥司に会いに来たけど、車はマンションの駐車場にあるのに、何度かけても電話に出ないって。
もしかして……浮気してんじゃないかって」



「なんか、ぶっ飛んだ妄想だね………」






連絡つかないだけで、浮気?
本気の恋をすると、人はそこまで妄想を抱くようになるもんなの?





「若宮先生がそこまで心配するのは、祥司の学内での様子を知ってるからだと思うんだけど……
にしても、やっぱり心配し過ぎだろ?
なんてぇの、フェミニスト?ってヤツなんだ、祥司ってのは。
俺と違って口も上手いし。誰が相手でもそう。
でもな、若宮先生の前だけでは、アイツ、笑えるくらい口下手になるんだよな。
俺が思うに、好きな人相手には、自分を作れないんじゃねぇかと……」



「つまり、倉田さんは、ホントは不器用なんだね?」




耀太は、どうなんだろう?





「そうそう、それ。
だから、浮気なんてありえねぇよって言ったんだけど、怖いから一緒に部屋を見てくれって。
で、結局呼び出されて、部屋に突撃したら……」



「したら……?」







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