【レオンSide】






水樹は俺達の頭から手を離すと、ニコッと笑った。







――――似ている。






魅花に。






「でねっ、リュオさんとレオンに聞きたいんだけど……」




「……なんだ」




返事をしたのはリュオ。




俺は乱れた髪の毛を整えた。





「時雨――――兄さんを殺したのは誰?」






水樹の瞳が怒りで赤く燃える。






時雨を殺した犯人の事を水樹に言っていいのだろうか。






「魔界の――――」




リュオは、俺をチラッとみて、頷いた。







――――言えってことか。






「王だ」






俺は、ゆっくりと瞼を閉じた。





その直前、水樹の瞳が大きく開かれたのがみえた。