【レオンSide】








水樹の雰囲気が、違う。






いつもの優しいブラウンの瞳ではなく、



猫のような鋭くて深いエメラルドの瞳。








アイツを……思い出す。





百合のように綺麗で弱いのに、根は雑草のように強く張って、






決して他人に弱みを見せなかったアイツ。






ムカつくほど冷静で、ムカつくほど笑顔が似合ってたアイツに。








「私の名は……魅花。」







そう、水樹は言い終えた後、力尽きたように倒れた。







水樹は床に倒れた後、痛そうに腕を見た。






そして、瞼を閉じた。






ビックリして確認したが、ちゃんと息はしていた。