レオンの銀髪が風にゆれる。





異空間でも風、吹くんだ……。






「あっ、もう大丈夫だから降ろして」





お姫様抱っこをされている事を思い出した私は、レオンの腕のなかで暴れだした。





「うぉ、暴れるな! やめっ」





「ムリィー、私、体重重いもん! 離せー!」





レオンの話を聞かずに、まだ暴れる私。




まるで、親にねだるだだっ子だ。





「しょうがないのぉ」




レオンの瞳が紅く光った。




やばっ、絶対縛術じゃん!






そう思った時には既に遅く、体の自由を奪われた。