すっかり元の姿に戻ると、私は部屋を出ようとしているリュオさんに微笑んだ。 「慰めてくれて、ありがとうございます!」 段々、シトラスの香りが離れていく。 リュオさんらしい爽やかなその香りが私の気分を明るくしてくれた。 後ろ姿のリュオさんは、どこか哀しげに見えた。