シャオランさんを見てると自分がとてもちっぽけに見える、うん。





……あ。そういえば服。





ちっぽけな自分を見下ろして、服を着替えていないことに気づく。



雪に濡れたりなんかした服のままでこんな立派なベッドに寝てしまった……!




ごめんなさいベッドさん!!なんて心の中で呟く。








着替えたいな……。




でも着替えの服なんか持っている筈もなく、項垂れた。






女物の服、あるか聞いてみようかな……。






シャオランさんをチラッと見ると、掃除をしていて、声をかけづらい。




うう、終わるの待とうかな。














「あ、あの、シャオランさん」





10分くらいそのまま迷っていると、掃除が終わったようなので、なんとか声をかけた。





「はい、なんでしょうか?」





そういうとシャオランさんは、私の瞳を真っ直ぐ見つめた。




黒い瞳が私をとらえる。






「あの……スミマセン。服、ありますか?」




「何色でもよろしいですか?」




「あ、何でもいいです。スミマセン……」






何度も謝りながら、私はシャオランさんを見つめた。






「私の、瞳を見つめてください」





これ……昨日リュオさんが言ってた。





シャオランさんの黒い瞳を見つめる。








「!」







シャオランさんの瞳が灰色に光ったあと、




私はいつのまにか可愛い青色のチュニックに着替えていた。





「案外、魔法が効きやすいですね」





シャオランさんは、静かに笑った。




もう、瞳は真っ黒に戻っている。