「しわよせると、折角の可愛い顔が台無し」 ――――はぁ? 「冗談やめて」 私は顔をそらしつつ、レオンの肩を手で押して、レオンを遠ざけた。 「本気なのに」 レオンは子供のように拗ねると、向こうをむいてしまった。 レオンって、性格がコロコロ変わるよね。 クールだったり、そうじゃなかったり。 時々、知らない人に思ったりして――――。 そんなことを思ったら、鼻の奥がツーンとなった。