バタ、バタバタ!
廊下に何人かの足音が響いてきた。
「水樹!」
「リュオ様ッ!」
廊下を曲がって現われたのは、レオンとシャオランさんだった。
2人とも呼吸が乱れている。
「なんだ、五月蝿い」
リュオさんの短い銀髪が揺れる。
そういえば、昨日より髪が短い……切ったのかな?
「スミマセン、お怪我は?」
「水樹に治してもらった」
リュオさんは私を横目でチラッと見ると、すぐにシャオランさんの方を向いた。
「水樹、様が?」
シャオランさんは興味深い、というような表情で私を見る。
「まぁいい。行くぞシャオラン」
リュオさんはマントを揺らしながら、廊下を曲がって姿が見えなくなった。
すぐにシャオランさんもその後を追っていった。

