「リュオさ、ん?」






見上げると、悲しいようで切ない表情をしたリュオさんがいた。






どうして――――?






ポタッ――――。






「んっ…………?」






突然、頬に水滴が落ちてきた。





手で拭いてみると、真紅に手が染まっていた。






「血…………?」






不意にリュオさんは拳を引っ込める。







キラリ、と電気にリュオさんの手が紅く光った。