「ごちそうさま!」
私は顔の前で手を合わせると、座っていた椅子から飛び降りた。
5〜6メートル先には、シャオランさんがお皿を片付けている。
「…………」
私は黙ってシャオランさんを見ていた。
たしか、シャオランさんって、鷹のBクラスなんだよね?
シャオランの解放した姿ってどんなんだろ?
ヴァンパイアにもなれるんだよね?
「どうかなさいました?」
気づくと、シャオランさんは目の前に立っていた。
「あっ、その……このお屋敷を案内していただけたらなー、なんて」
いきなりだったので、何回もかんだ。
「そー……ですか」
シャオランさんは、時々レオンが見せるような、
意地悪な笑顔を見せると、背筋を伸ばした。

