レオンは、ものすごく切なそうな顔をしている。
まるで、昔を思い出すような。
貴方は……レオンなの?
一瞬、目の前に居る筈のレオンが遠く感じた。
「レオン……?」
そっと近くに抱きよせるように、優しく呟いた。
私が呼ぶと、レオンはハッとした様子で離れる。
触れられた唇には、優しい温もりが残って、私を切なくさせた。
「わりぃ」
レオンは、顔を隠すようにそむけた。
だけど私は見逃さなかった。
一瞬見えた、薄く、切ないピンク色に染まったその頬を。
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