「で、ご用件は?」 「あ、あのですね、そこにいる正体不明の男の人をどうにか……」 私は自称レオンだと言っている人を指差した。 シャオランさんの黒い短い髪と、自称レオンの黒い短い髪が風に揺れる。 ううっ、紛らわしい。 どっちも髪型が似ている。 「あれは、レオンですが?」 冷静で、冷ややかな笑みを浮かべて答えるシャオランさん。 「は?」 唖然。 「だから言っただろ、俺はレオンだって」 また、余裕の笑みを浮かべる。