自分から別れを切り出せるほど強気にもなれなくて

でもごめんという言葉を信じるほど優しくもなれなかった。

というよりも、優しくなることを許されなかった。



「は!?浮気ぃ!?」

「うん…」

「…神山の野郎、、まじぶっ飛ばしてやる」

「でもごめんって。もうしないって言ってるんだけど」

「だめだよ!!付き合い続けるなんて絶っっっ対に許さないから」


そう言ったのは、高校からの友達の真衣。

その言葉で決心したあたしは、神山君に別れを告げた。

ただ同じ大学の同じ学部。

お互い無視し続けるのはかなり気まずくて、一ヶ月後くらいに神山君から友達として接してほしいと言われたのだ。


あたしはこの二年間、本当に普通の『友達』として接してこれたのだろうか?