「嫌じゃない…です」


あたしがそう言うと、西園寺は寄せていた目尻の皺をふっと緩ませた。


「良かった」


持っていたコーヒーをぐぐぐっと飲み干すと、立ち上がる。


「最後にあれ乗ろう」


西園寺は一つのアトラクションを指差した。

それは大きな支柱のまわりを、いくつかの二人から三人乗りくらいの円盤が、クラゲのように大きく上昇したり下降したりするアトラクションだった。



「いいですよ」


あたしも残りのコーヒーを飲み干して、二人で列に並んだ。