「「何!?」」

びっくりしている二人の声が聞こえた。

――バンッ

もう一度思いっきり扉を開ける。

「どうしよう!やばいやばいよ!!」

「だからどうしたって!?」

「デデデデート!!」

「は?」

「誘われちゃった!!ささささ西園寺にっ」

「「…うっっそ!!」」


さっきまでのことを話す。


「すごいじゃん!AOIとデートなんて!いいなぁ~」

「っつーかなんで?ただホテルでバイトしてるだけっしょ?いきなり食事って」

「もうなんだっていいじゃーん!葉月、思いっきりお洒落していきなよ!」

「どんなとこ行くんだろうな?西園寺グループなんてかなりの金持ちだからなぁ」

真衣と龍は二人で盛り上がってる。

「もう~~無理!無理だって!」

「何が無理なのよ?」

「だって…あたし声裏返っちゃうし、絶対へまするし…」

「大丈夫だよ、何も考えずに楽しめばいいんだよ」

「楽しむってったって…」



不安な気持ちのまま夜は更けていった。