入院して新たに村松祐子という看護師に出会った。

外科病棟が担当らしい彼女は、よく早苗の身の周りの世話を焼いてくれている。

姉御肌で、サバサバした彼女はハッキリした物言いで入院患者からも割と好かれているらしい。

かく言う早苗も村松との会話が好きであった。

退屈しのぎの一環ではあったのだけれど。

そんなある日、いつものように体調を見に来た村松は、そう言えば…と言いながら

「月半ばくらいには退院出来ることになりそうよ。まぁただの疲労だしね。」