「こっちにおいで♪」

呼ばれた少女は、生まれた頃からこの地に住む、ちょっとお転婆で、でもとても優しい子だ。

春から通い幼稚園で色々な歌を覚えたらしく、

たまに母親にそれを歌っては、喜ばせていた。

「なあに?ママ」

少女が返答する。

その目は、とてもキラキラしていて瞳に星を宿しているかのような輝きをしている。

「ここにおいで。」

母はにっこり笑って膝をパンパンと叩いた。

「うん♪」

大好きなお母さんの膝の上にちょこんと座り、

お母さんの胸にギュッと抱きついた。

そして笑みを浮かべた。