「おっと、こんな時間だ。
生徒会あるから行くね。

じゃあな、あずき。」


先輩は笑顔で私に言いました。


「はい、またね、ですッ。」


私は手を振りました。





「イイカンジじゃないか、小豆?」

「ましゅまろ〜♪
やっと抜け出せたんだね〜!!」

「あぁ…。」


無表情のましゅまろだから、普通の人は気づかないかもしれないけど、疲れたみたいです。


「ぁ、久下さんには先に、きなこくん達の迎えに行ってもらっちゃった〜。」

「あぁ。
その方が、あのこ達を待たせなくてすむ。」


ましゅまろは、さっき先輩が居た所に座りました。


「で?どうなんだ??
“香坂先輩”とは?
さっき、小豆の事を呼び捨てだっただろう?」


ましゅまろは従姉妹の私には見せてくれる笑顔で聞いてきました。


「あじゃッ!?
そうだった〜??」

「相変わらず、鈍いな。」


ましゅまろは、軽く笑うと立ち上がりました。


「車、来たな。」

「あ、本当だっ!!
行こ〜。」


そして、私達は車に向かって歩き出しました。