生徒会が終わり、あずきのお気に入りの中庭の木陰へ彼女を探しにいく。


あれから、一週間。

俺たちの事は全校へと、ものすごい速さで知れわたり公認カップルになれた…んだ、けど。


俺は、やっぱり“徹様”と呼ばれていて、あずきは呼び捨てにするつもりが更々ないようだ。

俺としては、呼び捨てで呼んでほしいんだが…。





「あずき…?」


うたた寝をしているあずきを呼ぶ。


「…ましゅまろぉ…もう…食べれないよぉ……。」


寝言を言うあずき。

夢に出てくるのが自分じゃなく、ましゅまろさんである事に軽くヤキモチを妬いてしまう。


「はぁ…」


自分に呆れため息が出る。


あずきの隣に腰かける。

幸せそうに眠る彼女を見ていると自然に顔が緩む。


あずきの髪の毛を撫でる。

そして、そっと口づけをする。


「──…ッ…徹様ぁ…??」

「起こしちゃったね。」


あずきは目をこすって“大丈夫です”と、言う。



その仕草ひとつ、ひとつが愛しい。