光の姫は何も知らない

「そういえば、なぜ僕やミズノさん、ライトさん、そしてカイジさんの髪の色が他の人と違うか知ってますか?」


「しっ、知らない」


急に話の内容を変えたので戸惑い気味で答える。


あたしの答えに『本当に理事長は何もかも僕達に任せすぎです』なんてブツブツ文句を言っていた。


「僕達の髪の色が他と違うのはそれほど能力が高いんですよ。ですから、白原さんのその髪もそれを表しているんです。
その証拠に髪染めようとしても染まらなくなかったですか?」



碧山君の言葉にあっと思い出す。


そういえば小さい頃、おばあちゃんがあたしの髪色が気持ち悪いって言って髪を染めようとしても染まらなかった。



「その顔は心当たりがあるみたいですね。良かったです」



なんて天使のような笑顔が返ってきたからドキッとした。


それに良かったって…



「顔が赤いですが、どうかしました?」


「なんでもない!」


碧山君はよくわかんないと言う顔をあたしに見せる。


碧山君はデリカシーがないというよりか鈍感なんだ。


だから背も低いんだ!


なんてよくわからないことを思いながらも食堂に着いていた。