光の姫は何も知らない

そういえばあたしの部屋がどうなったか。


ミズノ君から詳しい内容を聞いたらちゃんと部屋として別れてはいる。


まあ、そんな広くないけどね。


それが今いる部屋。


ちゃんとドアがついているから安心だ。


コンコン。


ドアを軽く叩く音がした。


「おはよございます。碧山です。今、大丈夫ですか?」


碧山君? あたしに何か用かな?


ベッドから下りてドアを開ける。


「白原さん。おはようございます」


碧山君はお辞儀をしながら挨拶をする。


相変わらず礼儀正しいよな。


「うん。おはよ。
でも、こんな朝早くにどうしたの?」


「あっ! はい。多分、ミズノさんのことだから朝食とかのことを言ってないかなって思ったんですけど、朝食とりました?」


碧山君にそう言われ近くにあった時計を見ると針は7時を指していた。


うわっ。もうこんな時間だったんだ。


今の時刻がわかった途端あたしのお腹がグゥ〜って大きな音を鳴らす。


「その様子だとまだ食べてないみたいですね」


碧山君がクスクス笑うものだから恥ずかしさのあまり顔が赤くなる。


碧山君って意外とデリカシーがない人? 普段あんなに礼儀正しいのに。