「金欠娘って。それ求人娘と変わらないと思うけど」
やっと笑いをおさめた男性は頬が上気した顔でこちらを見つめてくる。
般若の時とは180度違う、男性の少年のようなあどけない笑顔に私の心臓は反応しっぱなしで。
煩いくらいに脈打つ音が響いている。
「か、変わります!
求人娘より金欠娘の方が語呂がいいじゃないですか」
求人娘って何か間抜けな感じがする。
と付け足すと男性はさらに笑う。
それはもう、笑う。笑う。
馬鹿にしてるのかよ、と突っ込みたいくらいに笑う。
でもやっぱり破顔した男性も魅力的で、私は終始ドキドキしっぱなしである。

