何が悲しくてこんな醜態を人に曝さなければいけなかったのか。
自分のとった行動が分からない。
自分でも理解しかねる。
今となっては後悔の念しかやってこなかった。
「あんた馬鹿でしょう」
さらに話し終えた後、景が放った言葉がこれなのだから。
「確かにさ、確かに馬鹿だけどさ!
そんなにはっきり言わなくてもいいじゃない」
「じゃあ何て表現すれば良いの?」
「うっ…」
もっともなことを言われて口ごもる私。
もうあの本屋には一生行けないな、とぼんやり考える私。
「理紅、話する気あるの?」
今日も景の毒舌は健在だ。

