高校に入学したばかりの頃は、男の子が少し苦手だったけれど、沢山の友達や優しい先生がいたから、今はもう平気だ。 その頃から景とは友達で、景は私の一番の理解者であり、私は景の一番の理解者でもある。 景は私の事情を全て分かってくれていて、高校の時は一緒にバイトをしてくれたり、そのお金で私に服を買ってくれたり。 口下手だけど、ちゃんと優しさを見せてくれる景と居ると毎日が楽しくて、父の事など直ぐに忘れられた。 父が家から去ってから、私は一度も会っていなかった。