「じゃ、今日は帰るから。
 ・・・お大事にね」



くしゃっと美吉の髪を撫でて歩き出す。



「・・うん、ありがとうっ!!」



後ろで手を振る美吉を見つめ、



角を曲がったところで。





「・・・・・・っ」







・・嘘だろーっ!!!!!!!!







僕は近くの塀に思いっきりもたれた。



覚えてないとか・・・・っ!!


熱のせいだろうけど忘れてほしくなかったってゆうか!!


いや恥ずかしいから忘れてくれてよかったのか!?




しばらくぐるぐる考えて、



塀にもたれたままズルズルと座り込んだ。



・・・・今日は、ありえないことの連続で。



美吉の家にいったりとか、・・キス、したりとか。


僕だって、勇気をめちゃめちゃ使ったわけで。


「・・・あ゛ー・・・・・どうしよ・・」



覚えていてほしかった。



「・・てゆーか、どう接すればいいんだろ・・っ!!」


赤い顔で、馬鹿みたいに悩みまくっていた。