僕と彼女のウラ事情



「大輝君がお父さんたちに言ってくれた事、

 すっごい・・っ嬉しかった・・・!」



ボロボロと流れる涙を慌ててぬぐう。



「私・・、頑張れるって、

 本当に思えたよ・・。ありがとう・・!」




まるで、花が咲く様な笑顔に、僕は動けなかった。




「・・今日は、本当にありがとう・・」



「や、別にそんな・・・」




そこまで言って、僕はハッとした。




・・・・・待って。



『今日』って・・・・・・




その瞬間、キスしたことがフラッシュバックした。





一気に顔が赤くなる。



そんな僕を、美吉は不思議そうに見ていた。



「・・あの・・、美吉、今日のことなんだけど・・。

 特にその・・、薬飲ませたことなんだけど・・」





もごもごする僕に、彼女は満面の笑顔で言った。



「え?薬って・・・・なんのこと??」