「ほのか!これはどういう事なの!?」
慌てて怒るお母さんと、
「この男は誰なんだ!」
真っ青な顔で言うお父さん。
突然の両親の登場に、ビクッとした。
・・・・えぇっと・・・・・。
どう説明しようか考えていると、
「香織、君がちゃんと早く帰ってきていればこんなことしなかったんじゃないのか!?」
「なっ、さっきからあなたはそればっかりね!
自分はどうなのよ!」
・・・・・・きた。
ほのかはぎゅっと目を閉じた。
大好きな2人が互いを罵り合う、
大嫌いな言い争いが始まった。
・・・・昔はこんな2人じゃなかった。
ちゃんと、笑い合えてたのに。なんで。
・・・どうして・・・っ!!
涙が零れて、大輝の手を濡らした。
その瞬間、私の手を握り返した彼の行動に、
私は驚きで声が出なかった。

