外見から想像していた通り、

美吉の家は広かった。



・・・・けど。



綺麗すぎて、生活感がないっていうか・・




シンとした家の中を見て、大輝はそう感じた。



「美吉、部屋ってどこ?」


ほのかを見ると、さっきより顔が赤くなっていた。


「いちばん奥の部屋・・」


「ん。ちょっと待ってて」



廊下を歩いて、ほのかの部屋に入る。



・・ぅっわ、緊張してきた・・・。



今更ながら緊張してきて、


ドキドキしてほのかをベッドへ寝かせた。



軽く息を吐いて、荷物もベッドの横へ置く。



・・えっと、薬とか飲ませた方がいいよね・・




薬箱どこだろ・・と考えながら僕が部屋から出ようとした時、




      ぎゅ・・っ




制服のはしをつかまれた。



「・・待って。いかないで・・」


振り向いた僕の目に映ったのは、


涙目の美吉だった。