「今から美吉を家まで送るから、
家、教えてくんない?」
僕の問いかけに、
美吉は少しダルイのかゆっくりした口調で答えた。
「ここ・・右にまがって」
「わかった」
━・・数分後。
美吉の家は、学校の近くにあった。
ドでかいマンションの前で、絶句する大輝。
「・・・でっか・・」
入口の所で美吉が部屋番号や暗証番号を押して、中へ。
ドアに鍵をさしこんで、回す。
ガチャ・・ッと音がして、重たいドアを開けた。
「・・美吉、家ついたよ」
ほのかに呼びかけると、「んー・・・」と
キツそうな返事が。
・・・ヤバいな。熱、上がった・・?
「家、入るからね・・?」
高鳴る鼓動を押えて、大輝はほのかの家へあがった。

