━・保健室・━
大輝はとりあえず鞄を持って、
「・・よっ、と・・」
眠っているほのかをお姫様だっこした。
体にかかる重みは、
思っていたよりずっと軽くて。
少し不安になった。
・・・よく考えないようにしてたけど。
さっきのキスとか何だったんだろう・・?
何となく考えた疑問に、
さっきのことがフラッシュバックして。
大輝は顔を赤面させた。
ぃやいや!!まずは!!!
美吉を家まで送ることだ!!
余計な思考を頭の隅へおいやった。
保健室のドアへ手をかけた時、
授業開始のチャイムが鳴る。
・・よし。先生とかは浩太がなんとかしてくれる。
意を決して、大輝は廊下へ出た。

