「・・・・・・・」
美吉は一瞬ポカンとして
僕のケータイを見つめ、
「・・っあぁ~!!!
変な顔してたっ!ヤダ消してよっ」
慌てて僕のケータイへ手を伸ばす。
・・けどね。
「駄目。保存っと♪」
背は僕の方が約20cmも高いわけで、
彼女の手をひょいっとよけた。
「ぅわわっ・・」
スカした美吉は僕の方へよろける。
急いで受け止めると、小さい美吉は
僕の腕にすっぽりおさまった。
「そんな慌てるから・・」
クスクス笑っていると、
美吉は赤い顔で悔しそうに
「むぅ~・・」とうなってた。
そんな顔も新鮮で可愛くて、
つい笑ってしまう僕を見ながら。
美吉も笑顔になっていた。
「・・・・ねぇ、大輝君」
美吉が僕の制服をギュッと握り、
うつむいたまま呟いた。
「・・なに・・?」

