私達の視線の先には
3年生のクラス表が7枚張り出されている
普通学級は6クラスで1クラスは特別学級
地区内学校の中では大き目の学校
公立で冬服はキャメル色のブレザー、
クリームのセーターを着て
黒地に赤のタータンチェックスカート、
赤リボン。中学生らしいかわいさが
特徴のこの制服。
夏は空色のシャツに青のボーダーリボン、
紺地にイエローと水色の細いチェック
のスカートで涼しげな制服。
ここら辺の学校でただ1つの黒ソックス。
私立にも劣らない県内一のかわいさを誇る
制服が自慢のこの清道中学校。
だから、制服が目当てで入りたがる子も
結構いるみたい。
「あずみー!!アタシめっちゃ緊張する!!」
「私の方が緊張してるってっ!!
だってこれで今年の運命決まるし!!」
イマドキの中学生によくありそうな
軽~い会話だな。
皆こんな感じで話してるんだろう。
「やんなぁー!!
一緒のクラスがいいよなー!
ってかそうじゃないと終わるー」
そう、ここ2年明日夏とはずっと
クラスが違うから今年こそは願っていた。
6クラスもあって一緒になるのも
難しい話だけど。
そうやって楽しみかつドキドキしながら
まっていたクラス表がもう
目のまえに…
いざとなると緊張して見れないー!!
私が1~3組を探し、明日夏は4~6組を
手分けして探すことにした。
1組から順番に確かめていく。
赤澤、石田…岡田……
あ~イライラする!!!!とっても短気な私。
なかなか見つからないんだもん。
「ちょっと!!」
私よりも一足先に4~6クラスを見ていた
明日夏が大きな声をだした。
明日夏の顔は満面の笑み。
こんな笑顔も久しぶりかも…。
この笑顔のワケは幼馴染の私じゃなくても
なぜか分かっただろう。
理由はもちろん、【同じクラス】だから!
嬉しすぎてなぜか私の涙腺が緩んでいた。
自分こんな涙もろいのか。
