『彩!!!早く!』

私はもう1度大きな声で彩に言う。

『えっ!わかった!』

彩はやっと気づいてケータイを取り出す。

「…おっ俺は悪くないからな!」

啓先輩はそう言いこの場を離れた。

『大丈夫?しっかり!』
私は啓先輩を追い掛けなかった。

今は健が心配。

『今電話したよ!健!大丈夫?』

彩がケータイを切って健の元へ走ってきた。

「大丈夫だよ…ゴメンな…守ってやれなくて…」
『彩が悪いのにィィ!』
彩はそう言い涙を流していた。

ピーポーピーポー!

外から救急車の音が聞こえた。



そして健は救急車に運ばれた。