中に入ってきたのは和紀だった。

『何で和紀が?』

『だから和紀くんが美佐の事を助けてくれたの!』

お母さんは笑顔で言う。
『何でよ…』

私は頭に血が上ってきた。

『何でよ!私は死にたかったのに!』

バシッ!

私の頬に痛みがする。

『何て事言うのよ!お母さんが大切に育てた子供なのに…やめて…そんな事言うのは…』

お母さんはそう言い涙を流した。

『………じゃあ…彩…帰るね…』

彩はそう言いお母さんを連れて病室を出た。

「大丈夫か…?」

『…………』

「何で無視すんの?」