『美佐ぁぁぁ!』

彩は涙をポロポロ流しながら私に抱き着いてきた。

『彩…』

『美佐ぁぁ!ヒック!生きてて良かったぁぁ!怖かったよぉぉ!』

『彩…ゴメンね…』

『でもあの子が助けてくれなかったら美佐は死んでたわ…』

あの子って?

私はお母さんが言った言葉が理解出来なかった。
『そうだよね!』

彩もお母さんと言い合っている。

『お母さん…あの子って?』

ガラッ!

タイミング悪く病室の扉が開いた。

「失礼します…」

この声聞き覚えがある。

「おばさん…美佐さんの様子はどうですか?」